- X-Pro1でXF60mmF2.4 R MacroのAFスピードを確認
- AF:小動物や昆虫撮影が難しい
- XF60mmF2.4 R Macroで阿蘇火口・草千里・烏帽子岳を撮る
- フィルムシミュレーションBKTで風景撮影
- 【X-Pro1】ハイライトの傾向
- チューリップ花びらクローズアップ
- マクロ領域撮影でのAF迷い
- ファームウェアVer2.00のAFフィーリング
フジノンレンズ
X-Pro1でXF60mmF2.4 R MacroのAFスピードを確認
FUJIFILM X-Pro1と同時に発売されたレンズ群には、マクロ撮影を可能とした「XF60mmF2.4 R Macro」がラインナップされています。
フィルター径は39ミリと小径で、サードパーティ等の選択の余地が少ないので、ここはFUJIFILM純正のフジノンフィルターである「XF60mm用プロテクトフィルター PRF-39」を用意。この専用フィルター込みで太陽光線が燦々の野外撮影で、どの程度の実力を見せてくれるか期待がふくらむ。
この項目では、XF60mmF2.4 R MacroのAFスピードを書いてますが、結果を先に言うと「近距離撮影のAFが遅くAF精度も悪い」となります。
ミラーレスカメラ用マクロレンズのAFスピードには期待してはいけない。と常々思っていますがFUJIFILM X-Pro1とXF60mmF2.4 R Macroの組み合わせも例外ではありません。
ただ、撮影距離が50センチ以上のAFスピードと精度は、他のレンズとそんなに差はない。AFスピードだけなら「XF18mmF2 R」が一番速く、そこからは望遠レンズになるほど少しずつ遅くなる感じです。
XF60mmF2.4 R Macroの問題は、30センチ以内のマクロ領域のAFスピードと精度です。
ハッキリ言って「遅い!」。また、至近距離のAFでは迷ったあげく合焦を放棄する時があります。こういった事をふくめて、マクロ領域の撮影はMFでやったほうが早いし確実でしょう。そのかわり解像度は抜群で、絞り開放でもピンの来てる部分はカリカリしています。
先ほども書いたように、通常域のAFスピードと精度には問題が無いので、高解像度の簡易マクロ(最大撮影倍率:0.5倍)中望遠レンズと思えば素晴らしいレンズでしょう。
小動物や昆虫撮影が難しい
ある梅雨前の曇った午後、草原にはラベンダーが咲き、ミツバチ達が蜜集めに忙しそう。そんな自然のワンシーンを収めようとすると、FUJIFILM X-Pro1では、ちょっと難しかったりする。
FUJIFILM X-Pro1はオートフォーカスでピントを合わせている間は、液晶ファインダー画面がフリーズしたように止まって見える仕様です。
なので、「コレを撮ろう」と思った瞬間の画像が、ピント合焦まで止まって見えるので、被写体のような昆虫だと、合焦後には別の位置に移動していたりするから、シャッターチャンスを予測するのが難しいです。
何故そのような仕様になったかは不明ですが、ファームウェアでどうにかならないか、FUJIFILMへアピールしてみようと思います。
XF60mmF2.4 R Macroで阿蘇火口・草千里・烏帽子岳を撮る
阿蘇撮影では、FUJIFILM X-Pro1に中望遠レンズ「XF60mmF2.4 R Macro」を使用。カメラはX-Pro1、ホワイトバランスは全てオート。
XF60mmF2.4 R Macroは重量が215gと、とても軽量に仕上がったレンズで、重量が400g程度のボディと組み合わせると、重量バランスも丁度良い感じになります。
阿蘇火口を望める場所は、火口周辺の一部を展望所にしたところなので、火口のすぐそばで見学可能。そのため、焦点距離90mmほどのレンズでも火口湯だまりをシッカリおさえることができます。
画像は砂千里ヶ浜の遊歩道から尾根を撮影。
ピントは上から4分の1あたりの遊歩道で、露出は画面中央に、露出補正はプラス0.33です。絞りはf5.6なので、手前は少しボケ気味ですが、尾根の上の二人組はシッカリ表現しています。
フィルムシミュレーションは「PROVIA」。
2枚目は、フィルムシミュレーション「SEPIA」で少し遊んでみました(^‐^)
X-Pro1のセピア色は「昭和初期」というのかな?知らない時代の新聞写真という感じが好きです。
次は、場所を草千里に移して、阿蘇火口をフィルムシミュレーション「Velvia」で撮影。ピントを火口の水蒸気へ合わせようとしましたが、一度目はエラー、二度目でOKでした。X-Pro1のAFは、コントラストの低い雲には弱いようです。
最後は、草千里と烏帽子岳の組み合わせ。
フィルムシミュレーションは「PRO Neg.Hi」。ポートレートに採用されたシミュレーションだけど、適度なコントラストの暖色系は、枯れた草原や山肌の表現にもマッチしてると思う。
XF60mmF2.4 R Macro フィルムシミュレーションBKTで風景撮影
デジタルカメラに移行する前のフィルムカメラ時代でも、露出を段階的に変えて撮影出来る「ブラケティング」機能がありました。
そして時代は変わり、FUJIFILM X-Pro1には、このカメラらしいブラケティング機能が追加されています。既にFinePix X100に採用されていた機能ですが、私は、この機能に大変期待していた一人です。
特にフィルムシミュレーションは、FUJIFILMのポジネガフィルムのイメージが再現されているので、フィルム撮影を経験しているユーザーには楽しめる機能です。
今回は、その「フィルムシミュレーションブラケティング」の撮影画像をアップしました。この機能はあらかじめ、どのフィルムイメージでブラケティングしたいか、任意で3種類の設定が出来ます。
私の設定は、PROVIA / Velvia / PRO Neg.Hiの設定にしました。
PRO Neg.Hiは、X-Pro1から採用された新しいモードで「スタジオ撮影にも対応する、ポートレートに適した“プロ用カラー ネガフィルム” モード」になるそうです。
まずは、PROVIAモード。スタンダードモードに指定されているだけあって、コントラストや彩色も穏やかなので、必ず一枚は押さえておきたいです。
次に、Velviaモード。風景撮影によく使われている「あのカラー」です。
このフィルム特有の青空が堪らなく好きで、少年時代にネガフィルム撮影していて「なぜ !? あの色が出ない!!!」と、しきりに悩んでいた情報不足の私でした(笑)
最後に、PRO Neg.Hiモード。公式にはポートレート用ですが、派手なVelviaより彩色を落とした感じは好きですね。コントラストを少し抑えれば自分好みになりそうですが、それなら「PRO Neg.Std」で撮ればって事ですよね(^_^;) まぁ、色々試してみましょう。
このモードでは、もっと沢山撮影してオリジナルの設定をしていきたいですね。
【X-Pro1】ハイライトの傾向
被写体が白いチューリップだったので、露出補正を若干高目に設定したのですが、意外と簡単にハイライト部分が白トビ。もう少し粘りを見せるのかと思っていましたが、アッサリと跳んでしまいました。原因の一つに、コントラストが高くなるフィルムシミュレーション「Velvia」の設定もあるでしょう。
高感度が強いから、ハイライトも強い…とはいかないようです。
画像データは、ホワイトバランスはオート、絞り優先AEでf/4.5、シャッタースピードは1/640、露出補正は+0.67、ISOは200。
X-Pro1の液晶ファインダーは特筆する性能でもないけど、悲観する程でもない、ごく普通のEVFです。この白トビのイメージはEVFでシッカリと確認出来たので、ハイライト部分のコントロールは難しくはないでしょう。
チューリップ花びらクローズアップ
燃え上がるほど鮮やかな色合いのチューリップ。さんざん名前を調べましたが、見付けることが出来ませんでした。フリンジの赤黄コンビネーションが目を惹きます。
フィルムシミュレーションモードは「PROVIA」でしたが、空が快晴だったため強烈な夏の日差しをうけ、かなりビビッドな色合い。
マクロ領域撮影でのAF迷い
極薄の眩しいイエローの花びらにエメラルドグリーンの小柄なカナブン。よく見かけるカナブンより小さいから、器のポピーが巨大に感じる。
ポピーは風の影響を受けてよく揺れるから、マクロレンズXF60mmF2.4 R Macroとの組み合わせだと、X-Pro1のAFはよく迷うことが多い。
ファームウェアVer2.00のAFフィーリング
簡易マクロとしても素晴しい描写のXF60mmF2.4 R Macroですが、アップデート前のAF作動音は「ウィーン…ゴクン」とのんびりフォーカスしてましたが、アップデート後は少しスピードアップしていました。
高いコントラストの被写体では、かなりのスピードアップが認められるのですが、低いコントラストだと以前同様のノンビリ合焦です。基本的に合焦時のピントは正確ですが、コントラスト状態によっては合焦を放棄します。
ただ、アップデートによってMFフィーリングは改善されているので、マクロ領域でのチョイとしたピント移動なら手動でやったほうが効率良いのです。
XF60mmF2.4 R Macro:スペック
- 特長:
- コンパクトなサイズながらもF2.4という明るいF値を持つ中望遠レンズ。
第7レンズにガラスモールド非球面レンズを使用して像面湾曲を防ぎ、第6レンズにED(異常分散)ガラスレンズを使用して色収差を抑えています。
美しいボケ味と高精細な描写を両立。ポートレート撮影でも威力を発揮します。また、最短撮影距離26.7cmを利用した、最大撮影倍率0.5倍のマクロ撮影も備えています。 - レンズ構成:
- 8群10枚(非球面レンズ1枚、異常分散レンズ1枚)
- 絞り羽根枚数:
- 7枚(円形絞り)
- 最大撮影倍率:
- 0.5倍
- 外形寸法:
- ø64.1mm×63.6mm
- 質量:
- 215g
- フィルター径:
- ø39mm(リンク先はレンズアクセサリーです。)